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フォンテ株式会社様

販売管理システムを導入し、正確な在庫管理と業務の効率化を実現

フォンテ株式会社様

海外ブランドバッグの輸入卸会社が販売管理システムを導入。正確な在庫管理と業務の効率化に成功したフォンテ株式会社様の導入事例をご紹介します。

業種:卸売業
従業員数:11名(2013年2月末現在)
事業内容:服飾雑貨・衣料品の輸入および卸売り

課題業務:

海外ブランドバッグの輸入卸会社が販売管理システムを導入 正確な在庫管理と業務の効率化に成功する

海外ブランドバッグや服飾品の並行輸入を手がけるフォンテ株式会社。近年注目されるアメリカブランドを主力商品にする同社は、その人気上昇に伴い、業容を拡大。毎月の出荷商品数は最大2万点にも及んでいる。こうした中、課題として浮上したのが正確な在庫管理の実現だった。手作業による管理が限界を迎えようとする中、同社はOSKの基幹業務システム『SMILE BS 販売』を導入。在庫情報の見える化と業務の効率化を実現した。

導入の狙い
  • 在庫管理の精度向上
  • 業務の効率化
導入効果
  • 正確な在庫情報をリアルタイムに把握
  • 得意先やネット通販への対応の迅速化
  • 業務の効率化

欧州ブランドからの路線変更が 新たな成長へとつながる

フォンテ株式会社(以下、フォンテ)は、2000年に創業した海外ブランドバッグの輸入卸会社だ。大手量販店やディスカウントストア、ブランドバッグ専門店を主な顧客とする同社の主力商品は、コーチ、レスポートサック、トゥミ(TUMI)など、近年、人気上昇中のアメリカブランド製品。人気を追い風に、フォンテの業容も拡大が続いている。

創業以来、欧州高級ブランドを取り扱ってきた同社がアメリカブランドに目を向けたのは、必ずしも将来の人気上昇を見越してのことではなかった。代表取締役の高橋 一広氏はこう説明する。

「シャネルやルイ・ヴィトン、エルメスといった誰もが知る人気ブランドの商品は、右から左にさばける一方で競合相手も多く、薄利多売型の経営体質が避けられません。創業から8年ほどが過ぎ、従業員も増える中、そうした体質の改善が求められたことが欧州以外に目を向けるきっかけになりました」

高橋氏が注目したのは、当時はあまり認知されていなかったアメリカブランドだった。同社はその現地で直接買い付けを行うことで、一定の利益が確保できる経営体質への移行を実現。現在では、春夏、秋冬の各シーズンに先立って独自買い付けを行った商品が全体の9割を占める。

さらに福島県いわき市に直営店を開設するなど、販売チャネルの多角化も積極的に推進。ネット通販も手がけ、直営店が楽天市場に出店するネットショップ「ブランドショップ アルカンシェル」の売上は、全体の約1割を占めるに至っている

出庫点数の増加に対応するため 在庫管理のシステム化を決断

今日、フォンテの1カ月の出荷点数は1万5,000~2万点、入荷点数は最大2万5,000点に及ぶ。その保管のため、社外に倉庫を確保する必要に迫られたのは、業容拡大が続く2010年のことだった。移転の候補地としてあがったのは千葉県にある倉庫だったが、問題があった。

当時、同社の在庫管理は日々の入出庫を倉庫スタッフが逐一Excelに入力する形で行っていた。だが、膨大な手作業による在庫管理はすでに限界を迎えつつあった。そのため、営業担当が必要に応じて社内や近隣の倉庫に出向き、自分の目で在庫を確認することが常態化していた。

「しかし遠隔地に倉庫を移転すると、すぐに確認することはできません。また営業担当からは『在庫確認にこんなに時間がかかるようでは、仕事になりません』という声が以前からあがっていたのも事実。そこでシステム化の検討を開始したのです」複合機で取引があったリコージャパン株式会社に相談したところ、最適なシステムとして紹介されたのがOSKの基幹業務システム『SMILE BS 販売』だった。だが導入を決定した後も、効果のほどは半信半疑だったという。

「創業間もない頃に販売管理システムの導入を試み、挫折した経験があるのです。それもあり、本当に使いこなせるのだろうか、という懸念はありました」と高橋氏は当時を振り返る。

マスタ登録ルールの工夫で より使いやすいシステムを目指す

本稼働を実現する上で、同社がもっとも苦労したのは、1万点に及ぶ商品の登録作業だった。マスタ整備を終え、システムが本稼働するまでは約1年の準備期間を必要とした。

「当社が取り扱う商品は、バッグだけでなく財布やネクタイ、ベルトなど多岐に及びます。マスタ整備にあたりまず考えたのは、どう登録すれば効率的な管理ができるか、という点でした」

品番コードの1桁を色バリエーションの登録に使い、「黒=1」「茶=2」という形で登録を行ったのもそうした工夫の一例だ。

また、取引先によって納品伝票の様式が異なる点も課題の一つだった。この問題には、3種類のプリンタを用意することで対応が図られた。取引先コードに応じて、自動的に特定のプリンタから指定様式で伝票を出力することがその仕組みだ。

さらに伝票と同内容のピッキングリストをA4用紙に出力する点も同社の工夫の一つ。リストにチェックマークを入れながらピッキングを行うことで、正確性と効率性の向上を図ることがその狙いだ。チェック済みのリストを倉庫から本社や店舗にFAXで報告するというルールも定められた。だが実際に在庫切れが発見されるケースは極めてまれだ。在庫管理の精度が大幅に向上したことがその理由である。

「当社は3カ月に一度棚卸しを行っていますが、直近の棚卸しでは金額ベースわずか1万2,000円の誤差しかありませんでした」と高橋氏は満足げにうなずく。

正確な在庫管理に成功 蓄積されたデータを経営にも活用していく

商品管理や納品伝票・請求書発行などをすべて手作業で行ってきた同社にとって、『SMILE BS 販売』の導入は大幅な業務効率化につながった。PC画面を開けば、即座に正確な在庫状況が把握できるようになった点も大きな成果だ。本社、倉庫、店舗をVPNネットワークで結び全拠点から正確な在庫を把握できるため、店舗が出店しているネットショップ運営の円滑化にもつながっている。

また、営業担当は翌月のプロモーション用に商品を取り置きできるのだが、以前は「取り置き商品を出荷してしまった」「取り置いていたはずの商品が消えている」というトラブルがしばしば発生していたという。しかし導入後は、取り置き分を除いた在庫数が把握できるようになったため、こうした問題は一切生じなくなった。さらに『SMILE BS 販売』に蓄積されるデータは、死に筋商品の売り切りに関する判断や、各営業担当の実績把握などにも活用されている。

「正直に言うと、これほどうまく行くとは思いませんでした」と高橋氏も顔をほころばせる。

システム化により大きな成果を上げたフォンテは、早くも次の一手の検討を開始している。一つは、品番を入力すると商品写真やサイズが参照できるドキュメント管理システムの構築だ。

「各営業担当が、プロモーション用の資料を即座に作れるようにすることがその狙いです」と高橋氏は説明する。

もう一つは、営業担当が携帯するiPadと『SMILE BS 販売』の連携だ。それにより、どこにいても正確な在庫情報が把握できるようになると共に、ドキュメント管理システムとの連携で、顧客先で即座に商品情報を提示することも可能になる。

「また、他社の『SMILE BS』の活用例もぜひとも知りたいところですね」と高橋氏はOSKに期待を寄せる。今後も『SMILE BS 販売』は、同社の成長を力強く支えていくに違いない。

事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、配付される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。

この記載内容は2013年3月現在のものです。

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