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株式会社ナイガイ様

アパレル業向け販売管理システムで肥大化したシステムをスリム化

株式会社ナイガイ様

アパレル業向け販売管理システム「ApaRevo」を導入し、肥大化したホストシステムのスリム化に成功したレッグウェア販売卸業の株式会社ナイガイの事例を紹介します。

業種:アパレル業
従業員数:280名(2015年1月現在)
事業内容:紳士・婦人・子供靴下、パンティストッキングなど繊維製品の企画製造販売および輸出入

https://www.naigai.co.jp/

課題業務:

アパレル業向け販売管理システム「ApaRevo」を導入し、肥大化したホストシステムのスリム化に成功
変化するビジネスへのスピーディーな対応が実現可能に

レッグウェアに特化した販売卸業を展開する株式会社ナイガイでは、事業特化に伴い肥大化した従来のホストシステムを刷新。物流システムをオープン系のシステムで新しく構築した上で、アパレル業向け販売管理システム『ApaRevo』および基幹業務システム『SMILE BS2 会計』を導入した。結果、ブラックボックス化していた旧ホストシステムがほぼ必要なくなり、今後変化していくビジネスへのスピーディーな対応が可能となった。また、運用・維持が簡素化、単純化され、情報の有効活用が見込まれているなど、さまざまな成果に結び付いている。

導入の狙い
  • 肥大化した既存システムを一新したい
  • パッケージシステムを活用して、ビジネス環境の変化に柔軟かつスピーディーに対応したい
導入効果
  • パッケージシステムの活用で、ビジネスやIT環境の変化に対し容易に適応できるようになった
  • システム維持、管理が簡素化され、業務が大幅に削減された
  • 迅速なシステムのカスタマイズが可能になった

事業特化に伴い肥大化したホストシステムの一新を目指す

経理部長 中谷 彰氏

株式会社ナイガイ(以下、ナイガイ)は、1920年に内外編物株式会社として創立。以来、靴下などのレッグウェアを中心とした衣類の提供を通じて、人々の豊かな暮らしをサポートし続けている。

主力である靴下は「エヌ・プラッツ」「コンセプト」「ボディクロージング」をはじめとしたレディースおよびメンズ向けの多彩なブランドを扱うほか、子ども向けの靴下でもさまざまな人気ブランドの商品を提供している。

経理部 システム課
川﨑 紹生氏

「以前は婦人や子ども向けのアウターなども手掛け、総合アパレル企業としてビジネスを展開していましたが、近年は市場の変化などを勘案してレッグウェア専業でビジネスを推進しています。レッグウェア事業に専念することで、持続的成長基盤を構築し、安定した利益を確保することが目標です。そして『ファッション』『スポーツ』『健康』『機能』の視点で潜在的消費者ニーズにフォーカスした需要創造を行うことで、さらなる高感度、高機能、高付加価値な商品戦略を展開しています」と経理部長の中谷 彰氏は同社のビジネス状況について説明する。

ビジネスの範囲をレッグウェア専業に絞り込んだナイガイでは、それに応じて、さまざまな変革を推進している。その中でも重要な取り組みのひとつが、同社がそれまでに独自に構築してきたITシステムの見直しであった。

「ナイガイでは30年来、ホストコンピューターで物流システム、基幹マスター管理システム、販売管理システムなどを運用してきましたが、事業特化に伴い、大きなシステムでは運用費などの面で無駄が生じるようになってきました。これを機にオープン化されたシステムに全体的に切り替える方針を決定しました。ナイガイでは量販店、百貨店、専門店といった販路ごとに営業部門が分かれていますが、百貨店と専門店の物流システムについては既にオープン系に切り替わっていたので、システム刷新にあたり、まずは量販店の物流システムの見直しを進めることになりました」と経理部 システム課の川﨑 紹生氏は、ホストシステムの見直しの経緯について説明する。

ナイガイでは2012年に入ってから、量販店の物流システム全体の刷新に着手した。

「量販店の物流システムは取引先によって処理の方法が異なることから、個別に対応しなければならず、そこに多くの労力を費やしました。その一方で、物流システムからのデータを受け取る販売管理システムおよび会計システムの検討も開始しました。その結果、基幹業務システムのパッケージ製品を導入することが、業務を効率化しつつコストを最適化し、さらに今後のビジネスの変化にも柔軟に対応できると判断しました」と川﨑氏は物流システム構築と販売管理システム、会計システムの検討の経緯について語る。

豊富な実績、価格などを評価し、『SMILE』シリーズの採用を決定

株式会社NetSDL
ソリューション事業部長
中林 清人氏

ナイガイは数社のベンダーに依頼して、販売管理システムおよび会計システムのコンペを実施。各社から提案されたシステムを比較検討した結果、OSKの基幹システム『SMILE』シリーズを採用した。

「コンペの結果、『SMILE』シリーズの中から、アパレル業向け販売管理システム『ApaRevo』と基幹業務システム『SMILE BS2 会計』の組み合わせを採用しました。とくに『ApaRevo』はアパレル業界での採用実績数が豊富で、なおかつ低価格での導入が可能である点を評価しました。また私たちの事業規模に適したシステムであることも魅力的でした」と川﨑氏はシステムの選定理由について説明する。

再構築後のシステム概要

ApaRevo』は、アパレル・ファッション業界に特化したシステムで、豊富な機能と高いユーザビリティで評判の『SMILE BS2 販売』をベースに開発されている。品番・色・サイズ別管理が可能なほか、自由度の高いカスタマイズ・ツールを利用して情報系システムの開発も容易であることが評価された。この『ApaRevo』と『SMILE BS2 会計』を組み合わせ、物流システム以後の基幹業務の効率化、データ連携を実現している。

ApaRevo』と『SMILE BS2 会計』の採用は2012年2月に決定されたが、新システム全体の構築作業は、量販店の物流システムの完成を優先して進められた。そのため、物流システムは旧環境の販売管理システムと会計システムにいったん接続された。

「新しい量販店の物流システムは 2012年10月から2013年末にかけて取引先ごとに順次切り替えを実施していきました。その間に並行して基幹業務システムの導入を進めたのですが、まずはほとんどカスタマイズの必要がなかった『SMILE BS2 会計』を2013年4月に旧環境から切り替えました。その後、『ApaRevo』を導入したのですが、こちらはさまざまなカスタマイズが必要だったので、買掛管理を2013年8月に、売掛管理を2014年2月にと、順次切り替えていきました」と新物流システムの開発と導入を請け負った株式会社NetSDL ソリューション事業部長の中林 清人氏は、『ApaRevo』と『SMILE BS2 会計』の環境構築の経緯について語る。

ApaRevo』のカスタマイズについては、情報系システムとの連携部分に対して行われた。

「旧環境では販売情報や売掛情報を分析するためのBIパッケージを採用していたのですが、『ApaRevo』では『SMILE BS Custom AP Builder』(システムの追加・カスタマイズから、お客様の業務に合わせた個別システムの構築にも柔軟に対応できるカスタマイズツール)を利用することで、これまでの情報系システムとの連携をフォローできました。この点も『ApaRevo』の選定理由の一つになっています。『SMILE BS Custom AP Builder』を利用すれば、新たなデータベース設計とデータ取り込み部分、および請求書発行など100を超える帳票の設計を行えました」と中林氏は『SMILE BS Custom AP Builder』の優位性について説明する。

ただ、同社と量販店との取引形態は個別に異なることから、以前の物流システムは複雑な仕組みになっていたため、『ApaRevo』との連携作業にあたっては多くの手間を要したという。とりわけ課題だったのが、連携作業において旧環境通りにカスタマイズできない場合だった。

「旧システムは長年にわたって改修を繰り返してきたので、非常に複雑になり、システムの中身はブラックボックス化していました。これをすべてカスタマイズして基幹業務システムに盛り込むことはできませんので、ある程度はパッケージに合わせて業務の方法を変更するという方法で対処しました。結果として、これがシステムのスリム化につながったと思います」と中林氏は語る。

システム維持、管理が簡素化され、大幅な業務効率化を実現

2014年2月には『SMILE BS2 会計』 および『ApaRevo』が組み込まれ、情報系システムについても同年8月には稼働が開始された。既に幾つかの導入成果が上がっていたが、中でもシステム維持、 管理が簡素化されたメリットは大きかったという。

「例えば、靴下は一つの商品に対してサイズのバリエーションがあり、さらにそれぞれについて各種カラーがそろえられています。つまり、この業界では極端な多品種少量化が進んでおり、さらに商品サイクルも非常に短いという特徴があります。そうした状況で肥大化したホストシステムをダウンサイジングすることは非常に困難でしたが、今回それを成し遂げたことにより、ホストシステムの機能をほぼパッケージシステムのほうに移行することができました。これで今後のビジネス展開の足かせとなっていた、古いホストシステム、情報系システムが一新されました」と川﨑氏はダウンサイジングによる維持、管理の簡素化について強調する。

またシステムが新しくなったことで業務効率の向上につながる成果も見込まれている。

「例えば在庫数を確認したくても、旧システムでは月に1度しか分からなかったのですが、今ではほぼ毎日確認することが可能になりました。まだ新しい環境にスタッフが慣れていない面があるのですが、ある程度の期間を経ることで業務効率の向上にもつながっていくという手応えは感じています」と川﨑氏は機能面での成果を取り上げる。

また情報系システムについても、今後の成果に結び付いていく見通しが立っている。

「『SMILE』シリーズを導入して、新しい情報系システムを整えてからは、四半期ごとに商品別の単価分析を行えるようになりました。現在はまだ本年度分のデータしかないのですが、今後データが蓄積されれば、対前年比での分析ができるようになるので、情報系システムの価値はさらに高まっていくでしょう」と中谷氏は語る。

レッグウェア特有の取引に応じた新システムを活用して競争力を発揮

今後はまだホストシステムに残っている部分にも着手する予定だ。

「基幹マスター管理システムなど、ホストシステムに残っている部分についても順次刷新していく予定です。そこまで進めば、完全にホストシステムが必要なくなりますので、当初の目標が100%達成できるでしょう。このような見通しを立てられるようになったのも、信頼できるパッケージシステムを導入したおかげです」と川﨑氏は今後のシステム改修予定について展望を語る。

今回スリム化された新しいシステムを構築したことで、同社では一層の競争力強化につながることも期待されている。

「量販店はそれぞれに注文方法、納品形態などが異なっていますが、今回構築した物流システムでは一つの仕組みの中で、それら多様な取引形態への対応を包括しています。さらに、『ApaRevo』シリーズとの連携も整備されているので、ほかにはない素晴らしいシステムを構築できたと思っています。今まではビジネスの変化や得意先の取引要件の変更、さらにIT環境の進歩に社内のシステム対応が困難なことも多々ありました。しかし、現在では、適宜アップデートされカスタマイズも容易なパッケージシステムを活用しているので、そのような環境変化にスピーディーに対応できるようになりました」と中谷氏は新システムを背景としたビジネス展望について語る。

ナイガイは今後もレッグウェアに特化した事業展開を継続し、さらなるビジネス成長を目指していく。

事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、配付される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。

この記事内容は2015年6月現在のものです。

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