株式会社シモジマ様
初心者に優しいグループウェアで、社内コミュニケーション強化

株式会社シモジマ様
オリジナルブランドの強みを生かした営業施策を推進するため、統合型グループウェアeValue NSを導入し、情報系システムを強化した、株式会社シモジマ様の導入事例をご紹介します。
業種:卸売業
従業員数:610名(2010年3月現在)
事業内容:紙袋、包装紙・紙器、ポリ袋、紐・リボンなどの包装用品および店舗用装飾品、販売促進用品、文具事務用品などの商店用品の卸売
社内システムへの総合的な入り口として 初心者にも使いやすいグループウェアを選定
株式会社シモジマは、包装に関するものなら紙袋・ポリ袋・リボン・箱・パッキン・テープ・カードなど、なんでも揃う包装材の老舗企業だ。「お客様のニーズに応える」ことをモットーに、企画開発から卸売、小売、物流までの総合的な事業を展開している。オリジナルブランドの強みを生かした営業施策を推進するため、統合型グループウェア『eValue NS』を導入し、情報系システムを強化した。
- 導入の狙い
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- ポータル導入による業務の効率化
- 内部統制徹底のための基盤づくり
- 拠点間を超えたプロジェクトの推進
- 導入効果
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- アカウント管理の徹底でセキュリティレベル向上に
- 社員間での業務状況の共有
- 営業プロジェクトチームの円滑なスケジュール調整
包装資材の老舗問屋 業種別重点営業で顧客を支援

谷中 浩三氏
株式会社シモジマは、大正9年に包装材料卸問屋として創業。各種流通業で使用する包装用品を中心に、店舗用装飾品、販売促進用品、文具事務用品および生活雑貨など店舗で必要とされる消耗品を全般的に提供するメーカーとして事業を展開している。
経営の基本理念は「お客様のニーズに迅速かつ的確にお応えする」こと。長年の主力製品である紙袋・包装紙等の紙製品に関しては毎年多数のオリジナル商品「ヘイコーブランド」の開発を行い、ポリ袋、粘着テープ等の化成品分野にも力を入れている。10万アイテムを超える多彩な商品を総合的に扱っている同社は、主な取引先である小売店や大手アパレルメーカーから「店舗で必要なものはすべてシモジマで揃う」という評価を得て、支持を集めている。

平田 吉晃氏
長引く不況による個人消費の低迷、為替や原材料価格の変動など、包装業界にとって厳しい環境の中、同社は着実に利益を上げている。今期は、生花・園芸関連など、重点業界・業種への営業をいっそう強化していくという。
常務取締役 経理本部長の谷中 浩三氏は同社の営業方針について、「弊社の商品は消費材であり消耗品なので、価格を簡単には上げられず、景況に左右されやすいという点があります。だからこそ定期ラッピング講習会や直営店から集まる、Want Slip(ご要望カード)を通してお客様のニーズを把握し、当社の強みであるオリジナルブランドに反映して、他社との差別化を図っていくことが重要だと考えています。今期は特定の業種・業態に重点を置いた"重点業界営業政策"をさらに推進していきます。生花・園芸や食材、農業など業界に特化した製品開発や提案営業などで顧客店舗の売上向上を支援していきます」と語る。
そうした"重点業界営業政策"の実現のために業界別の全社横断的なプロジェクトチームを発足。本社の各部門や、札幌から福岡までの全国14カ所の営業所から精鋭メンバーを集め、精力的に活動している。しかし、チームスタッフの会議のスケジュール調整や情報共有、さらに全社的なシステム運用面では課題を抱えていた。
同社では、本社の事務職のように日常的にPCを利用する部署には、社員ごとにアカウントを発行していたが、直営店舗では、PCを共有アカウントで運用していた。しかし共有アカウントでは、何か問題が発生した場合、ログを追跡しても実際に処理を行った人を特定できず、内部統制面での問題がある。
さらに、販売管理や会計・労務関連などの基幹システムが連携しておらず、システムごとにIDとパスワードの入力が必要で、社員の多くが、パスワードの使い分けに苦労していた。また、パスワードを忘れないようにメモに残す社員も見受けられるなど、セキュリティレベルの低下が問題視されていた。
操作性・機能性・実績でシステムを評価 内部統制の徹底を確信

そこで、アカウント環境の整備と、社内ポータルからのシングルサインオンを目的に、グループウェアの導入を検討。各種業務システムの入口としての使い勝手も良くなる上、内部統制の徹底が図れて一挙両得と考えたのだ。
システム選定の際に最も重視したのは、PC初心者を含む社員全員が手軽に使えて、操作性がよく、視覚的にもわかりやすい点だ。選定理由の二つ目は、同社の「IT導入においては実績のあるものが優先」というシステム活用方針に基づき、豊富な導入実績があることだった。
「弊社は、常に最新システムや最先端技術を求めなければならないような会社ではありません。最新のものは導入しても、不具合が生じたり、コスト面でも高かったり、技術面での経験値も浅く不安要素があります。発表後から時間を経て、安定稼働が保証され、価格的にも淘汰されたものが、弊社にとっては現実的かつ魅力的なシステムといえます」と経営企画部 情報システム課 課長の平田 吉晃氏は同社のIT導入スタイルを語る。
三つ目は、Exchange Serverとの親和性の高さ。従来、同社ではメールソフトはOutlookを利用していた。『eValue NS』はそれらのデータをそのまま移行でき、過去のメール資産を生かせる点も、重要なポイントだった。
導入にあたっては、Active Directoryでアカウントを再構築し、全社員1アカウントの運用体制を整備した。『eValue NS』の社内ポータルへのシングルサインオン環境を整え、勤怠管理システムや経費精算の電子承認システムは、既に稼働し始めている。
プロジェクト活動の推進にスケジューラが大活躍

小泉 亜紀子氏
『eValue NS』の稼働にあたり最も苦労した点は、社内への啓発だという。
「グループウェアって何?ポータルってどういうこと?という社員もいる中で、概念を理解してもらうのが大変でした。しかし特別な研修などは行わず、実際の業務で使う中で、システムのメリットを実感してもらうことが一番と考え、個々の問い合わせに応じながら、社内への普及を図りました」と平田氏。
同社が力を入れている専門業種別の営業強化策のプロジェクトチームの活動が「グループウェアとはこういうものか」というイメージを社内に浸透させる上で役立っているという。以前は連絡手段が電話とメールしかなく、遠隔地のメンバーとスケジュール調整をするにも、まずはメールで各人の都合を聞いて、それらを調整して再度打診という非常に煩雑な手順だった。それが『eValue NS』により、各人のスケジュールが一目でわかるようになったため、ミーティングの日程がすぐに決められるようになった。
また経営企画部 情報システム課の小泉 亜紀子氏も、「会議室予約も『eValue NS』で管理するようになると、いつ、どの部屋が空いているかが一覧でわかるため、使いやすくなった。情報システム課は、ミーティングなどで離席しがちな人も多いので、自席にいながらスケジューラで、今誰がどこにいるかが把握できるのも、非常に便利です」と導入の効果を明るく語る。
このほか、掲示板機能を利用して、社内通達や、社内フォーマットの公開も行い、社内業務の標準化も進んでいる。
現在、第一段階の社内の運用普及を終え、次のステップに進む段階に来ている。各種社内教育へのeラーニングの活用、セキュリティポリシーの設定強化、営業ノウハウの共有などにも活用していきたいと考えている。営業所などの現場においては『eValue NS』は営業支援ツールとしても有効活用できる。基幹システムに加えて、受発注システムなど利用頻度の高いシステムにポータルから接続できるようになれば、シングルサインオンのポテンシャルを発揮して、さらに社内の生産性が格段に向上するのではと期待している。
堅実にシステムを選び、意欲的に使いこなすことで、コミュニケーション強化やセキュリティレベル向上などの"見える"導入効果だけでなく、会社全体の活力増進につなげようとする姿勢が、厳しい時代を生き抜く秘訣になっているようだ。
事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、配付される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
この記載内容は2011年7月現在のものです。