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石井化成工業株式会社様

業務システムの一本化で、迅速な受発注・問い合わせ対応が可能に

石井化成工業株式会社様

業務システムの一本化で誰もが迅速な受発注・問い合わせ対応が可能になり、季節変動を見越した製造計画につなげた、石井化成工業株式会社様の導入事例をご紹介します。

業種:製造業
従業員数:12名(2012年7月末現在)
事業内容:柔道畳、スポーツ用マット、子ども用安全クッションマット、リハビリ・介護用マットなどの製造・販売。発泡スチロール成形・化成品発泡体の加工、販売

https://www.ishiikasei.co.jp/

課題業務:

業務システムの一本化で誰もが迅速な受発注・問い合わせ対応が可能に 季節変動を見越した製造計画につなげる

石井化成工業株式会社は、最先端の化学技術で作られたクッション材を使用した柔道畳を製造・販売している。製品の信頼性はもちろん、設置場所に応じて畳のサイズを調整し、据え付けまで行う責任施工にも定評がある。同社は2009年、長年使用してきた顧客管理システムに不具合が生じたことから、OSKの基幹業務システム『SMILE BS 販売』を導入。全社的な受注・売上情報の共有を実現し、受発注への対応を迅速化した。

導入の狙い
  • 不具合が生じた顧客管理システムのリプレース
導入効果
  • 月別、商品別の売上推移をタイムリーに把握
  • 見積書や注文書のスピーディーな検索
  • 製造・販売計画の策定

日本初の化成品柔道畳を開発 責任施工の安心感も強み

代表取締役 紀平 孝美氏

埼玉県川口市の石井化成工業株式会社(以下、石井化成工業)は、化成品を原料とする柔道畳を始め、スポーツ用マット、キッズルームなどに設置される子ども用安全クッションマットを製造・販売する会社だ。

1965年の設立当初は、地元・川口で生産された工業製品を梱包する発泡スチロールが主力製品だった。しかし、得意先の製造拠点が海外へ移転するとともに、発泡スチロールの需要は次第に減少。そこで新たな活路を求め、1977年に大手化学メーカーと共同で化成品柔道畳を開発した。

「意外かもしれませんが、当時の日本にはクッション材として化成品を使用した柔道畳を製造している会社はなく、欧州メーカーの独壇場でした。あるとき、先代社長が出身校の日本体育大学から『化成品を製造しているのなら、柔道畳を作ってもらえないか』と依頼を受けたのがきっかけで、日本初の化成品柔道畳の商品化に成功したのです」と語るのは、同社代表取締役の紀平 孝美氏。

同社の強みは、設置場所に足を運び、顧客の要望を確認したうえで、最適な寸法や硬さの柔道畳を納品できることにある。安全性を確保するため自社で据え付けからメンテナンスまで、責任施工を請け負うきめ細かなサービス体制も好評だ。

もちろん、安全性を徹底追求した製品づくりは、激しい運動に使用される柔道畳やマットの専業メーカーとしての絶対条件だ。そのため、製品レンタル事業などを通じて製品に対する利用者の感想や意見を拾い上げ、絶えず改良を繰り返している。

そうした安全性へのこだわりから生まれたのが、さまざまな施設のキッズルームでよく見かける子ども用安全クッションマットだ。親たちが事故を心配せずに、子どもたちを思いっきり遊ばせることができるマットは、「ぶつかっても怪我をしない製品づくり」を目指す同社のこだわりを象徴している。

経営者の掛け声とともに 全社で販売管理システムを積極的に活用

取締役 経理部長
菅野 うめ子氏

石井化成工業は2009年12月、リコージャパン株式会社を通じて基幹業務システム『SMILE BS 販売』を導入した。その経緯について紀平氏は、「きっかけは自社で作成した顧客管理システムに問題が生じ、信頼性が揺らいだことです。また顧客管理システムと販売管理システムが連携していなかったため、注文書も納品書も一から情報を手入力していて、非効率な運用だと常々思っていました。もっとシステムを有効的に活用したいという狙いもあり、複合機やPC、サーバなどの導入で15年近く取引があるリコージャパンさんに相談したのです」と語る。

「ほかの製品も検討しましたが『SMILE BS 販売』を最終選定したのは、「システムとしての安定性が高いことはもちろん、優れたパッケージシステムを長年にわたって開発し続けているOSKさんの信頼性、こちらの要望に応じて自由自在にカスタマイズしてくれる柔軟性などを高く評価しました」と紀平氏は振り返る。

従来のシステムにはない便利な機能が充実していることも魅力だった。石井化成工業の取締役 経理部長の菅野 うめ子氏は、「当社が製造・販売する柔道畳やマットは、製品ごとにさまざまなサイズが用意されているのですが、サイズごとに商品マスタを細分化すると件数が膨大になってしまいます。その点、『SMILE BS 販売』なら、同じ製品のすべてのサイズをグループ管理できるので、非常に便利です」と語る。

社員数12名の会社に一度に10ライセンス分を導入し、ほぼ社員1名に1ライセンスが割り当てられるようにした。新しいシステムを全社で積極的に活用し、業績アップの起爆剤にしたいという経営者の強い意志が感じ取れる。

そうした経営者の熱い思いとは裏腹に、現場の社員らは当初、新システムが導入されたことに戸惑いを隠せなかった。同社では従来、社員が販売管理システムを利用することはほとんどなかった。営業担当者たちは、見積書や注文書をExcelで作成し、データは各自のPCの中だけに保存していた。これでは情報を全社的に共有することはできず、顧客から急な注文や納品スケジュールについての問い合わせがあっても、担当者でなければ対処しようがない。より迅速なサービスを実現するには、情報共有の強化が不可欠だ。

「『SMILE BS』を積極的に活用しよう!」。紀平氏の掛け声とともに、営業担当者たちは慣れないながらもシステムを使い始めた。使っていくうちに「ここを改善すれば、もっと便利なシステムになる」「こんな帳票がほしい」といった前向きな提案が現場から上がってくるようになった。紀平氏はそうした声をOSKにフィードバックし、システムを動かしながら同時にカスタマイズを加えていった。

受発注業務を効率化 製造計画の立案にも活用

営業事務担当
阿部 久美子氏

営業担当者が見積書や注文書を『SMILE BS 販売』で作成・保存するようにしたことで、担当者が不在でも、経理や事務の担当者が代わりに顧客からの注文や問い合わせに迅速に対応できるようになった。同社の営業事務を担当する阿部 久美子氏は「急なお問い合わせのデータを探すときも、おおよその金額や、納品先の物件名を入力するだけで該当データを表示してくれる曖昧検索機能があるので、スピーディーに対応できます」と語る。納品先の物件名はマスタ上で顧客名と紐付いている。設置場所ごとに適切な製品を設置する、同社の顧客管理にとって重要なポイントだという。

また、同社では工場への注文書の作成を、阿部氏のような事務部門の社員が外出中の営業に代わって作成することが多々ある。「『SMILE BS 販売』で作成する見積書には、単価などの簡単なコメントを記入できる欄があります。その内容を確認すれば、営業がいなくても、工場への注文書に単価と数量を入力して製造発注することができます。その分、納期の短縮も実現するわけです」と阿部氏は続ける。

リピート注文が多い製品については、顧客管理情報に残された販売履歴データを引っ張り出せば、それを参考にしながらスピーディーに注文書を作成できる。「『SMILE BS 販売』は販売情報と顧客情報が統合化しているので、必要な情報が自由自在に、すばやく取り出せます」と経理部長の菅野氏は語る。

顧客管理データを従来のシステムから『SMILE BS 販売』に移行させるときには、3~4人掛かりで長時間にわたる作業を行ったというが、その甲斐あって、業務効率は格段に向上したようだ。

一方、紀平氏が特に実感する導入メリットは、月別、商品別の売上実績がタイムリーに確認できる点だ。「時期ごとの売れ筋が把握できるだけでなく、製品販売のピーク時期を探ることによって、大量受注が見込まれる製品を前倒し生産するなど、製造計画を調整するうえでも役に立ちます。今まではなんとなく勘で対処していたのですが、より客観的かつ理論的な製造・販売計画が立てられるようになりました」と紀平氏は満足そうだ。

今後は、在庫や納入計画をシステムによって合理化していくことが課題だという。紀平氏は「いいアイデアがあれば、ぜひ積極的にご提案いただきたいですね」とOSKに期待を寄せた。

事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、配付される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。

この記載内容は2012年8月現在のものです。

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