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ちょこ解 ご存じですか?社会保険適用促進手当

助成金・補助金情報

最終更新日:2024/6/28

2024年10月から社会保険の適用範囲が拡大し、従業員数51人以上の企業で働く短時間労働者であるパート・アルバイトの方は、新たに加入の対象者となる可能性があります。ここで問題になるのが「106万円の壁」です。手取り収入が減らないように就業調整すると人手不足、労働力の不足につながり、企業・労働者の双方にデメリットを与えてしまいます。

「キャリアアップ助成金」を利用してそれらの問題を解消しませんか。

「キャリアアップ助成金」とは

「キャリアアップ助成金」は、短時間労働者をはじめ、有期雇用労働者等の労働意欲や能力の向上、キャリアアップの促進を目的として、処遇改善等の取り組みを実施した事業主に対して支給される助成金です。

事業主の取り組みごとに「正社員化支援」と「処遇改善支援」の2種類に分かれ、さらに複数のコースが用意されています。これらは、コースによって支給条件や金額などに違いがあります。

正社員化支援 正社員化コース
障害者正社員化コース
処遇改善支援 賃金規定等改定コース
賃金規定等共通化コース
賞与・退職金制度導入コース
社会保険適用時処遇改善コース
  1. 手当等支給メニュー
  2. 労働時間延長メニュー
  3. 併用メニュー

今回は、短時間労働者向けの処遇改善支援のひとつである、社会保険適用時処遇改善コースの「手当等支給メニュー」について解説します。

「手当等支給メニュー」の対象

「社会保険適用時処遇改善コース」は、2023年10月に新設されました。労働者を新たに社会保険に加入させるとともに、収入を増加させる取り組みを行った場合に、事業主の保険料負担を軽減するために、助成金を支給する仕組みです。「手当等支給メニュー」では、労働者1人につき最大50万円の助成金が支給されます。

パートやアルバイトといった短時間労働者が、社会保険に加入することで手取り収入が減る、いわゆる「106万円の壁」。この壁を超えないように労働時間の調整が行われていることが、労働力不足の一因といえます。その対策として、「社会保険適用促進手当」を支給することで、労働者の処遇改善を図りながら、生産性低下の解消を目指します。また、本人負担分の保険料相当額を上限として、社会保険料の算定対象としません

標準報酬月額等の算定から除外する場合は、名称を「社会保険適用促進手当」とする必要があります

「手当等支給メニュー」の対象は、以下の条件を満たした労働者です。

  • 2023年10月以降に新たに社会保険に加入
  • 社会保険加入日時点で6カ月以上継続して雇用されていて、過去2年以内の加入記録がない

標準報酬月額が11万円以上となる場合は、対象外です

「106万円の壁」を超えたことで社会保険料が発生して少なくなった手取り年収に対して、賃金の15%にあたる手当(社会保険適用促進手当)を追加支給することで、実質的に変わらなくする仕組みです。

3年目の取り組み(基本給の増額)を前倒しして2年目に実施する場合、2年目の助成金として30万円を受け取ることも可能です。

社会保険加入を促す制度を利用してみませんか

2024年10月からは、従業員数51人以上の企業で働く短時間労働者に対して社会保険の加入が適用されます。しかし、新たに社会保険が適用される短時間労働者の方が、手取り収入が減る、という理由で「106万円の壁」を超えないように働き控えをすると、将来受け取る年金額の上乗せができない、万が一の場合に傷病手当が受給できない、といった影響を与えてしまいます。

また、企業としても必要な労働力を確保できずに生産性が低下するリスクが生じるため、これらは企業、労働者の双方にとってデメリットといえます。

社会保険適用促進手当」の支給によって、1.労働者が手取り収入を減らさずに、2.社会保険に加入し、3.企業は人材を確保できる、三方良しを目指しましょう。

上記の例では、「手当支給メニュー」の利用により、

  • 1、2年目は年収106万円に加え、「社会保険適用促進手当」を年間16万円支給
  • 3年目は基本給の賃上げにより年収125万円支給
<労働者の給与>
「年収の壁」内での働き方 社会保険適用促進手当
活用する場合 活用しない場合
1.2年目 3年目 1.2.3年目
年収 104万円 122万円 125万円 106万円
手取り額 104万円 106万円 106万円 90万円
社会保険料 0円 16万円 19万円 16万円
年金 国民年金 国民年金+厚生年金
<企業>
1年目 2年目 3年目
給与支給 16万円 16万円 19万円
助成金 20万円 20万円 10万円
社会保険料負担 「社会保険適用促進手当」相当額を算定から除外 あり

「手当等支給メニュー」の対象となるのは2026年3月31日までに取り組みを行った場合ですので、早めに検討を始めませんか。

「社会保険適用時処遇改善コース」のキャリアアップ計画書提出は、2024年4月末時点で既に9,000件を超え、2024年に取り組み開始予定の方は86,000人にのぼります。

「手当等支給メニュー」の申請手順と注意点

キャリアアップ助成金の受給にあたっては、取り組みを開始する前日までにキャリアアップ計画書を作成し、管轄労働局への提出が必要です。余裕をもって準備しましょう。

ここでは、キャリアアップ助成金を申請する際に、注意すべき点をご紹介します。

  • キャリアアップ管理者を決める
    事業所ごとにキャリアアップ管理者を配置する必要があります。
    キャリアアップ管理者には、その事業所に雇用されていて、キャリアアップに取り組むうえで必要な知識、および経験を有していると認められる方を選任します。複数事業所を兼任することはできません。
  • 「キャリアアップ計画」を策定する
    取り組みを開始する前日までに「キャリアアップ計画書」を提出し、認定される必要があります。措置後の提出は認められません。
  • 就業規則等への明記が必要
    「社会保険適用促進手当」を、どのような時に、どのような労働者に対して支給するのか、就業規則等にルールとして明記する必要があります。
  • キャリアアップ助成金の支給申請は手当の支払い後
    キャリアアップ助成金の申請ができるのは、6か月分の「社会保険適用促進手当」を支給した翌日から2か月以内です。この期間内に手続きを行わないと、助成金は支給されません。
    支給した「社会保険適用促進手当」に対して、後から助成金が入ります。
  • 社会保険適用促進手当の特例措置は最大2年間
    新規適用から最大2年間、「社会保険適用促進手当」については標準報酬月額の算定において考慮しない 措置がとられます。これは、厚生年金保険、健康保険のみに係る特例のため、所得税や住民税、労働保険については対象外となります。3年目以降は標準報酬月額の算定対象は通常に戻りますので、ご注意ください。

詳細につきましては、厚生労働省のサイトをご覧ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html

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