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ちょこ解 2026年10月の控除率変更に備えて今から確認したい3つのポイント

ちょこ解シリーズ

最終更新日:2026/07/29

インボイス制度では、免税事業者など適格請求書発行事業者以外との取引について、仕入税額控除を認める「経過措置」が設けられています。いよいよ2026年10月から、免税事業者との取引に適用される仕入税額控除の割合が80%から70%へ引き下げられます。この変更により実務対応が変わることで、対応が遅れると消費税計算や会計処理に影響する可能性があります。

そこで、免税事業者との取引がある場合に10月以降の対応で慌てることのないよう、今のうちに押さえておきたいポイントをちょこっと解説します。

2026年10月から控除率が変わる

2023年10月に導入されたインボイス制度では、免税事業者など適格請求書発行事業者以外との取引について、原則として仕入税額控除が不可となりました。ただし、急激な影響を緩和するために2029年9月までは仕入税額控除を認める「経過措置」が設けられていました。

2026年10月からこの控除率が変わります。当初は50%に引き下げ、2029年10月以降は控除を終了する予定でした。しかし、2026年度税制改正により、控除割合の引き下げが段階的になるとともに、適用期間も延長されました。

新しい経過措置のスケジュールは以下のとおりです。

期間 新控除率 改定前の控除率
2023年10月~2026年9月 80%控除 80%控除
2026年10月~2028年9月 70%控除(新設) 50%控除
2028年10月~2029年9月 50%控除
2029年10月~2030年9月 50%控除 控除なし
2030年10月~2031年9月 30%控除(新設)
2031年10月~ 控除なし

「延長されたから大丈夫」と思っていませんか?

今回の改正により、「経過措置は延長されたから対応を急がなくていい」と安心しがちですが、注意が必要です。長期的な対応を見据えたシステム設定や運用体制の整備を考えましょう。

控除の割合は2026年10月から80%から70%へと引き下げられます。それは、免税事業者からの仕入れに含まれる消費税相当額が年間100万円ある場合、控除額は80万円から70万円となることを意味します。つまり、実質的な税負担が10万円増えるのです。免税事業者との取引が多い企業ほど、その影響は無視できません。

また、「いつの取引か」で控除の割合が決まるという点も見落としがちです。経過措置の控除率は、請求書の日付ではなく取引が終了した時点、すなわち、商品を受け取った日付やサービスの提供が完了した日で判定されます。月跨ぎや期跨ぎの取引には気を付けましょう。特に、長期の業務委託や保守契約、工事案件などは注意が必要です。事前に税理士等に確認しておくことをおすすめします。

参考)国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/01-15.pdf

確認が必要な3つのポイント

2026年10月まで残りわずかです。直前に慌てることのないように準備をしましょう。

  1. ① 取引先免税事業者の再確認を行う
    取引先の個人事業主やフリーランス、小規模事業者のうち、適格請求書発行事業者として登録していない取引先を洗い出しましょう。経過措置の適用を受けるには、区分記載請求書等の保存、帳簿に免税事業者との取引である旨の記載が必要です。
    今後の税負担を予測するためにも、免税事業者を明確に区別しておきましょう。
  2. ② 税負担の増加額の試算を行う
    経理担当者は、経営層へ説明できるように免税事業者との取引額、控除額、控除割合変更に伴う消費税増加額をあらかじめ試算して備えておきましょう。
    また、2026年10月1日以後に開始する課税期間からは、同一の免税事業者からの仕入額が年間で合計1億円を超える場合、超過部分については経過措置の適用が受けられないため、注意が必要です。
  3. ③ 販売・会計システムの設定を確認する
    今後も控除割合の変更が予定されています。変更の都度、手作業で対応する運用は負担が大きいため、期間に応じて控除率を自動適用できるシステムの利用が望ましいです。あわせて、取引先の事業者区分を適切に管理できる仕組みも必要です。販売・会計ソフトの消費税にかかわる設定や運用ルールを事前に確認しておきましょう。
    2031年の経過措置終了による控除率0%も見据え、将来的な変更にも対応できる設計となっているかを確認しておくことも大切です。

OSKのSMILE販売・会計シリーズは、免税事業者からの仕入伝票を入力する場合に、伝票日付時点の控除割合の消費税コードを自動で表示する仕様に8月に対応します。

詳細は、OSKサポートページをご覧ください。

まとめ

仕入税額控除の経過措置は延長されましたが、2026年10月には控除の割合は70%へと引き下げられます。

控除率の変更後に対応を始めると、取引先の確認やシステム設定の見直しに加え、過去取引の修正などの対応が発生する可能性があります。

「まだ先の話」と考えず、正しい情報を把握しながら必要な対応を考えていくことが重要です。

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