ちょこ解 社会保険の「130万円の壁」新ルールご存じですか?
最終更新日:2026/04/27
社会保険の支払い義務が生じる、いわゆる「130万円の壁」。2026年4月から、その年収の判断基準が、「実際の収入」から「雇用契約書の金額」へと変わったことをご存じですか?
ここでは制度を正しく利用するためのポイントを、ちょこっと解説していきます。
変わる新ルール
「130万円の壁」とは、家族の社会保険の扶養となっている被扶養者の年間収入の見込額が130万円以上となった場合に、扶養から外れて自身で国民年金(配偶者の場合)・国民健康保険の保険料負担が生じることを指します。そのため、年末が近付くとシフト調整や残業回避といった働き控えの動きがあり、人手不足が発生することが問題となっていたのは周知の事実です。
この130万円という年収の判断はこれまでは実績値ベースでしたが、2026年4月より「労働条件通知書・雇用契約書に書かれた内容」で判断する、という新ルールが導入されました。原則として、時給(または日給・月給)、所定労働時間・日数、契約書に記載されている手当、等から計算した「契約上の年収見込み」が、扶養判定の基準となります。
なお、今回の新ルールによって社会保険への加入義務が生じる「106万円の壁」への変更が発生することはありません。混在することのないように気を付けましょう。
新ルール適用の注意点
ルールは変わりましたが、それは「130万円を超えても大丈夫」という意味ではありません。判断を間違えやすいポイントは以下の5点です。
- 通勤手当は、所得税では非課税の扱いですが、社会保険では年収に含まれます。
- 突発的な残業は年収の対象外となりますが、それはあくまでも、「一時的」「社会通念上妥当」であることが前提です。毎月恒常的に残業がある、意図的に契約額を低く書いている、といった場合は、扶養認定の取消となる可能性もあります。「契約書が130万円未満だから大丈夫」ではないので、過少記載をすることの ないように気を付けましょう。
- 雇用契約上の年収見込みが130万円以上の場合、実際の収入は130万円未満になったとしても、扶養に入ることはできません。2026年4月以降は、実績ではなく契約内容で扶養判定が行われます。
- 契約内容を示す「雇用契約書」等が提示できない場合は、これまで同様に実績ベースでの判定となります。
- 年金等の収入がある場合は、合算して判定されます。
まとめ
「130万円の壁」そのものはなくなっていませんが、判断方法が変わったことで、働き方を見直す方も増えると考えられます。企業にとっても、働き控えによる人手不足の改善が期待できるのは喜ばしいことです。一方で、これまで以上に雇用契約書の内容が重要となってきます。特に、一時的な勤務増加で収入が130万円を超える場合には、「一時的な収入変動」であることを示す証明書の提出を求められる場合もあるかもしれません。
制度をうまく活用するためにも、従業員・企業の双方が、雇用契約書の内容を正確に理解し、適切に管理していくことが大切です。従業員への周知を含め、制度を正しく理解したうえで運用していきましょう。
厚生労働省「パート・アルバイトで働く「130万円の壁」でお困りの皆さまへ」
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